ゲームレビュー Fallout4「圧倒的な面白さを持つサバイバルRPG 大量のバグにも悩まされる」【PS4】

ゲームレビュー Fallout4「圧倒的な面白さを持つサバイバルRPG 大量のバグにも悩まされる」【PS4】

PS4のFallout4のゲームレビューを上げる。
プレイ状況は難易度Survivalでプレイしていたがパッチが当たりVeryHardに変更されてしまった。2016/11月時点でフラグエラーのため進行不可で停止中のため未クリア。

Fallout 4

Fallout 4

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ベセスダ・ソフトワークス (2015-12-17)
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レビュースコア

Fallout4 70点(/100点)

総評

これは不可思議な物語である。200年の時を経て蘇った人。息子を奪われ冷凍睡眠から目覚めると、そこは核爆発後の荒廃した世界だった。
荒れ果てたその世界で、人々も、そして人でない物も生きていた。
出会いと別れを繰り返しながら、子供を取り返すために。
あの時起こった真実を確かめるために。
主人公は歩き出す。

今作はストーリーテリングが実に秀逸だ。ある人物を追うために細胞片から意識を追体験するシーンがあった。
小説を映像で見ているような感覚に陥った。
小説でもない。映画でもない。新しいSFの物語があった。

荒廃した世界に待ち受けるものとは

グラフィックは世界中にその名を知らしめた前作『Fallout3』から比較にならない程美しくなっている。
筆者は武器「ガウスライフル」使いだが、「パワーアーマー」と「ヌカランチャー」で戦闘で街一つ簡単に滅ぼすほど暴れる事も出来る。
ワークショップでのクラフトは目玉の新要素の一つで、ハマる人は入れ込むだろう。

秀逸なPIP-BOYや武器のデザイン


拠点のドックでパワーアーマーを整備する主人公


戦闘はFPSとコマンドバトルの中間の「V.A.T.S」

Fallout3のいい点を伸ばした結果、欠点もほぼそのまま放置された。とにかくバグが多い事だ。
クエストのフラグや進行不能、オブジェクトスタック、コンパニオンの失踪等が頻繁に起きる。
条件を一見満たしていても、クエストが達成にならない等は最早日常茶飯事の出来事になる。

バグの発生で異世界に。だがこれはまだましな方だ

自分が今フラグ系のバグで進行不可能になっているのは、後半のクエスト「Underground Undercover」。
一連のストーリーのかなり後半に、「ある組織の拠点の位置が漏れたため組織に警告する」状況になっているが、クエスト対象人物に話しかけても「警告する」選択肢が出ず、それ以上進めない状態になっている。
状況的には「その組織を存続させるか壊滅させるか」というギリギリの状況であり、心情的には壊滅を避けたいため、事実上これ以上メインストーリーを進められない状態になっている。

このバグはアップデート1.02で修正履歴に「修正済み」として掲載されているものだが、最新バージョンでも相変わらず発生している。
一度フィックスしたバグが「直される」ことは普通ない。よって今後「修正される」ことはまずないだろうと見ている。
他の選択肢でストーリーを進めることも出来るが、それは本意ではない。
筆者のFallout4のストーリーは未クリアだが、これで終了するかもしれない。

他にも、序盤のミニッツメンのストーリーもNPCが反応せず進まなかった。
購入して直ぐにフラグのバグを確認し、放置したまま進めたのだが、1年近く経った16年11月現在でもミニッツメンのクエストを進めることが出来ない。
恐らくこうしたフラグ処理バグは無数に存在すると思われる。

こういったバグはこのゲームでは頻繁に起こる。
進行不能を防ぐため頻繁にセーブしないといけないものの、セーブ枠は直ぐに上限に達し既存のセーブを消してセーブ枠を開けないといけなくなる。
が、操作ミスを誘発しやすいので注意しないといけない。セーブ枠の削除操作は、「ロード⇒削除⇒削除するセーブを選ぶ」というやり方になるが、これに関する説明はなく、画面下の「□ボタンに削除」という表示があるのみなので、間違ってデータを削除しないように注意したい。

面白さと欠点を、清濁併せ飲み込んで、FalloutはやはりFalloutであった。

その他の評価点

[good]

  • 色々な戦術が取れる。扉の前に地雷を撒いておき、仲間を敵の正面の視界に入るように配置させて敵が扉を開けたら地雷起爆、仲間がデコイになり交戦している間に自分は死角から敵を狙い撃つなど。
  • 建物や地形が起伏に富み、本当の廃墟を探索しているように感じる。建物はほとんどががれきと廃墟で中にはレイダーやスーパーミュータントなどが拠点にしている場所もあり、一種のダンジョンのようになっているが、それらが全て違う構造をしており、ゲームとは思えないほど起伏や変化を感じさせる。
  • ドラゴンエイジのお家芸のようになってしまったが、キャラクター同士の恋愛要素があり、同性の恋愛も可能。(人によっては鬱陶しいかも。)
  • 戦闘も叙情的な場面もシーンに合った素晴らしいBGMが雰囲気を盛り上げる。
  • ワークショップでフォールアウト世界をカスタマイズ出来る。
  • PIP-BOYという『ハンドヘルドコンピュータ』でPCを管理するというアイデア。
  • PIP-BOYのインタフェースの素晴らしさ。
  • マップが広い。
  • 武器、防具、アイテムの種類が多い。落ちているアイテムほぼ全てにアクセス出来る。武器や防具をクラフト出来る。武器や防具を装備して見た目が変わる。
  • V.A.T.S.のアイデアが素晴らしく、FPSでもなくコマンドバトルでもない独特の戦闘となっている。
  • 前作は武器を使い続けてコンディションが減り二個一で修復する必要があり煩わしかったが、今作では必要なくなっている。
  • DLCによる世界観とプレイの拡張。

[bad]

  • バグが異常に多い。フラグ処理バグ、オブジェクトスタック、NPC行方不明など挙げればきりがない。アップデート履歴に載っている修正された筈のフラグバグすら残っていてゲームが進まない。
  • 製品スケジュールに乗っているのでDLCの開発をする必要がある事情は分かるが、製品にバグを残したままDLCがどんどん出てしまう状況。自分はFallout3からバグが多いソフトということを知っていて覚悟して買ったので諦めも付くが、人気タイトルということで不安定なソフトを買わされてしまう層は気の毒だ。
  • NPCのアルゴリズム、AIが杜撰。
  • ワークショップで建物や地形をカスタマイズしても自己満足に終わり、システムや世界観との連携が何もない。
  • レイダーやガンナー、スーパーミュータントなどの台詞がどこにいっても同じ。
  • マップは広いが、敵のいない建物、イベントのない建物はほとんど入り口がふさがれていて入れない。
  • 主人公の設定がほぼ固定。(冒頭で子供を誘拐される父または母どちらか。)導入部があるため仕方ないとはいえ自由な設定でやれた3よりも退化している。

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