ウィッチャー3 ワイルドハント(The Witcher 3: Wild Hunt)ゲームレビュー「絢爛にして陰鬱な戦禍の世界で生きるモンスタースレイヤー・ゲラルトの物語」【評価・感想】【PS4】

SPONSORED LINK

PS4の『ウィッチャー3 ワイルドハント』ストーリークリア後のゲームレビューを上げる。

エルフの血脈 (魔法剣士ゲラルト)
アンドレイ・サプコフスキ
早川書房
売り上げランキング: 13,821

SPONSORED LINK

レビュースコア

【PS4】ウィッチャー3 ワイルドハント 80点(/100点)

(2015/10/24 88点から80点に下方修正)

総評


オープンワールドのスケール感が凄まじい大作。常軌を逸した作り込みは執念とかそういったものを感じるレベル。

ウィッチャー3の世界は単なるファンタジーでなく、リアルな中世世界を目指して構築されている。
そうした世界で流れ者として生きるモンスタースレイヤー・ゲラルトの目を通して、戦乱と混沌のさ中で生きる人間の浅ましさや醜さが克明に描かれていく。
主人公はゲラルトではなく、その周りで悲喜交々する人たちなのだ。

このゲームにはカットシーンがないクエストは存在しない。
そう言い切っていいほど大量のカットシーンが饒舌にシーンを彩る。
戦闘はやや淡白で、そこに面白みを感じる部分は薄いかもしれない。
しかし、間違いなく2015年を代表する作品で、現存するゲームの中でも紛れもなく最高峰の一角だといえる。

ウィッチャー3のこれほどまでの世界観と人物の作り込みを可能にしているのは、原作小説があることも一因だろう。
ウィッチャーは小説が原作であり、3部作となっている。

アンドレイ・サプコフスキ(英語版、ポーランド語版)によるポーランドのファンタジー小説『魔法剣士ゲラルト』(原題:Saga o wiedźminie)を原作とする本作は 、ウィッチャーと呼ばれる魔物退治の専門家、リヴィアのゲラルト(英語版)の活躍を描いたウィッチャーシリーズの3作目にして、最後のゲラルトの物語である。

引用元:ウィッチャー3 ワイルドハント – Wikipedia

長編ではこれらの作品があり、「エルフの血脈」のみ日本語訳で出版されている。

  • Blood of Elves
  • Times of Contempt
  • Baptism of Fire
  • The Swallow’s Tower
  • Lady of the Lake

ウィッチャー3の世界観が気に入った方は、ぜひ小説も手に取って見られてはいかがだろうか。

「エルフの血脈」(日本語版 ハヤカワ文庫FT)

エルフの血脈 (魔法剣士ゲラルト)
アンドレイ・サプコフスキ
早川書房
売り上げランキング: 109,154

エルフ、ドワーフ、人間など異種族が入り乱れるこの大陸で、北方諸国は南のニルフガルド帝国の侵攻を受けた。
激しい戦争がシントラ国の犠牲のすえ幕を閉じた二年後、魔法剣士ゲラルトは、人里離れた砦で少女シリに訓練を授けていた。
折しもゲリラ集団が跳梁し、短かった平和がほころびつつあるなか、シリを狙う者の魔手がそれぞれに忍び寄る!
ポーランド人作家が強く気高い英雄を描きレジェンド賞受賞を受賞した傑作、ここに開幕!

引用元:「エルフの血脈」Amazon「BOOK」データベース

その他の評価点

[good]

  • 全体に無難で隙がないシステム。
  • カットシーンは異常な数があり、世界観を懇切丁寧にフォローバックしている
  • 中世時代の差別や残酷表現があり、いわゆる王道ファンタジーというよりダークファンタジー寄りで、中世という世界観を重厚に再現しようとしている。
  • 人体の切断、欠損表現やセックスシーンなど際どいシーンが平気で登場する。
  • マップが広くファストトラベルでも限定的にしか移動できない。世界が広いと否応なく思わされる反面、馬で街道を走らせる分にはボタン押しっぱなしなど、操作性にも配慮されている。
  • 全体的に慣性が強すぎるが、マウントに関しては思うように扱えないリアルさがある。
  • 会話にFallout3やドラゴンエイジのような選択肢があり、選択によってその後の展開が大きく変わる。
  • 時間や天候がある。
  • AIが生態系らしき行動を取る。
  • ウィッチャーの感覚で、状況証拠のみから何が起きたかを推理していく過程は、ミステリのようで面白い。
  • QTEがない(と思われる)。
  • ゲーム内ゲーム(ミニゲーム)が多い。ホースレースや野良ボクシング大会などミニゲームが多くて飽きない。
  • ゲーム内でデッキカードゲーム(グウェント)をするというアイデアが図抜けている。強いデッキユーザを探して潰していくのは正に『俺より強い奴に会いに行く』状態。グウェント自体がよりゲーム性が練りこまれていれば良かったのだが…。
  • フリーイベント(サブクエスト)の発生が自然で、その世界で本当に生きているかのように感じてくる。

[bad]

  • 死んだ後のロードが長い。1分以上かかる。
  • カットシーンがかなり多いので、1クエストの進行にも相当な時間がかかる。
  • 選択肢が多くセーブ枠が少ないため、新たなセーブをする場合は毎回消さないといけなくなる。
  • 動作がもっさりしている。挙動がリアル志向なので、慣性が強くキャラクターを動かすのにストレスがたまりやすい。The Order:1886のような動かしにくさといえば分かる人には伝わるだろうか。
  • 近接武器は幾つか種類はあるが基本的にソードのみで、振りも小と大の2種類しかなく戦闘のバリエーションが薄い。総じて戦闘に迫力や爽快感、打撃感といったものはない。
  • 一見、TPS戦闘に見えるが、実態は主人公を中心とした挙動でなく、主人公も他キャラと同じようなスケールになる。
  • 名声や逸話に反して主人公がかなり弱い。印のクエンをかけないと一瞬で雑巾のようにぼろぼろになる(前半あまりも弱く、後半は無双状態なのでかなり開きがある。)
  • BGMに印象に残るものがない。北欧風の音楽で戦闘シーンでも余り緊張感が出ていない。
  • NPCの顔が使い回しが多い。
  • アイテムの収集に割く時間が多くなってしまう。
  • グウェントのアイデアは面白いのだが、レアカードを何枚持っているかになりがち。結局レアカードがあれば勝つので戦略的な要素が薄い。
  • カットシーンをボタン一回で飛ばせず何回も押す必要がある。死んだ後のやり直しのときにカットシーンがあるときは結構辛い。
  • 選択肢によってはクエスト指示がなくなり詰みやすい。
  • マップ画面に建物の表記がないので迷いやすい。
  • ロードの時に画面真っ白になることがある。
  • 商人と売買のときも毎回会話シーンになり飛ばすのが面倒くさい。
  • アイテムが多すぎてぱっと見でどこに何があるか分からない。ソートも出来ない。
  • アイテムが多すぎるとインベントリの動作が重くなる。
  • 錬金で作ったアイテムの数がゼロになってもアイテムがあるという判定になるためか、錬金で作ることが出来ない。
  • シリーズ3作目なので仕方ないが、会話に唐突に出てくる人名、彼らの関係性、用語がほとんど理解不能。人物辞典を読んでも背景の理解までは至らない。
  • 戦闘に関しては、明らかにテストが甘い。味方のコンパニオンの魔法攻撃に延々とノックバックされ続けたり、地形ハメしやすい敵が多い。
  • バグ、不正終了が多い。30時間くらいプレイして不正終了3回、バグ2回、誤字1回。
    バグの1つは、クエスト『またとない機会』でネズミ部屋の前まで来て入り口でトリスがフリーズして中に入れなくなった。一度メインメニューに戻りコンティニューすると進行が再開された。
    2つ目は、クエスト『色欲』でガス・マイヤーが宙に浮いていた。
    誤字は、プログラム言語の処理時の文字列がそのまま書いてある所があった。
  • クエストマーカーが全く関係ない場所を指していることがある。サイドクエスト「アンドヴィクの王」でマーカーは廃屋内部を指しているが、アースカー遺跡、近くの廃屋のどちらにも捜索対象のヤルマールはいない。実際にヤルマールがいるのはドーヴの廃墟ということがあった。
The following two tabs change content below.
SPONSORED LINK

この記事をシェアする